ジョン・コルトレーンとバラード

ジョン・コルトレーンと言えば、正統的なハードバップからマイルス・デイビスのバンドを経てモード・ジャズを極め、晩年は神ががり的なフリージャズを演奏して、多くのファンを魅了したサックス奏者の巨人です。こんなコルトレーンですが、意外にもバラードの名手だったんですね。もちろん、コルトレーンがバラードを吹かせても上手いのはジャズファンなら誰でも知っていることですが、私はこのコルトレーンのバラードが特に好きです。

画家でもそうですが、段々と抽象的になっていったピカソなども写実画を描かせたらものすごく上手いです。ジャズ演奏家もこんなバラードを上手く演奏できる人は本物の技術と音楽性を併せ持っている演奏家と言えるでしょう。

「Violets for Your Furs」弾き語りのジャズシンガー、マット・デニスの作った名曲です。コルトレーン初期の名演奏。レッド・ガーランドのピアノがとても曲想とマッチしていてコルトレーンのサックスを引き立てていますね。

いや~、いつ聴いても格調高い名演奏ですね。素晴らしい!サックスって変に情緒的に吹かれると実に品のない、だらけた楽器になってしまうけど、抑制が効いていて、それでいて無味乾燥にならない上手い演奏だと思います。昔、日本の歌謡曲をムード音楽風にアレンジして吹いていた黒人のサックス奏者がいましたが、ああいうのを聴いてサックスってあんなもんかと嫌ってしまった人も多いのでは。ちょっと過激な発言でしたが、ご容赦(^_^;)

コルトレーンには、その名も「バラード」というアルバムや歌手のジョニー・ハートマンとの共演の名盤があります。コルトレーンのバラード演奏を聴きたい人にはおすすめです。

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