美しき天然

管理人、長いこと音楽と言えば洋楽中心に聴いてきましたが、
最近、日本の古い歌、古い曲には結構良いものがあるなぁ・・・と
新たな発見をしました。
演歌なども最近のものはすべて同じ曲に聞こえるような手を抜いた作り。
そこへいくと昔の曲は良い曲があります。

今日紹介する「美しき天然」
昔よくサーカスの開演時に使われたり、ちんどん屋などがやっていたので
陳腐な曲というイメージがありますが、なかなか哀調を帯びた癒される
音楽だと思います。

作曲者は佐世保海兵団軍楽隊長だったの田中穂積という人。田中は私立佐世保女学校の音楽教師もしており、かねてから九十九島の美しい景観をモチーフにした曲を作りたいと考えていましたが、イメージにぴったりの武島羽衣の詩と出会うことに。
出会いとはこういう出会いもあるんですね。武島羽衣は当時東京高等女子師範(現在の御茶ノ水女子大学)の教師をしており滝廉太郎の「花」などの作詞者としても有名な人です。

以前、沢田研二氏の歌と世界的に活躍されているアコーディオン奏者のコバとのコラボ動画があって、これがすごく良かったんですが、削除されてしまったようなので、今回は別な動画を貼り付けておきます。

美しき天然

歌詞も引用しておきますが、なかなかリリカルな歌詞で素晴らしい。文語体であるのがまた格調高く感じられますね。少し前の記事で英語の歌詞について書きましたが、この曲は日本語だから表現できる、間というか、英語のようにすべてを饒舌に説明しないところが、かえって、聴く者、読む者の想像力を膨らませてくれるようです。

美しき天然歌詞イメージ写真2

(1) 空にさえずる 鳥の声
  峯(ミネ)より落つる 滝の音
  大波小波 とうとうと
  響き絶やせぬ 海の音
  聞けや人々 面白き
  この天然の 音楽を
  調べ自在に 弾きたもう
  神の御手(オンテ)の 尊し

美しき天然歌詞イメージ写真1

(2) 春は桜の あや衣(ゴロモ)
  秋はもみじの 唐錦(カラニシキ)
  夏は涼しき 月の絹
  冬は真白き 雪の布
  見よや人々 美しき
  この天然の 織物(オリモノ)を
  手際(テギワ)見事に 織りたもう
  神のたくみの 尊しや

美しき天然歌詞イメージ写真3

(3) うす墨ひける 四方(ヨモ)の山
  くれない匂う 横がすみ
  海辺はるかに うち続く
  青松白砂(セイショウハクサ)の 美しさ
  見よや人々 たぐいなき
  この天然の うつし絵を
  筆も及ばず かきたもう
  神の力の 尊しや

美しき天然歌詞イメージ写真4

(4) 朝(アシタ)に起こる 雲の殿(トノ)
  夕べにかかる 虹の橋
  晴れたる空を 見渡せば
  青天井に 似たるかな
  仰(アオ)げ人々 珍(メズ)らしき
  この天然の 建築を
  かく広大に 建てたもう
  神のみ業(ワザ)の 尊しや

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