名盤紹介と名曲紹介

ジャズのジャンルに「名盤紹介」というメニューとクラシックのジャンルに「名曲紹介という」メニューを新たに作りました。どうしてジャズは名盤紹介でクラシックは名曲紹介にしたかというと、ジャズの場合、ジャズのために書かれた曲というのはほとんど無いということも言えるからです。

そもそも、ジャズはどんな曲でもジャズにできるのです。曲はあくまでも素材に過ぎません。極端な話、日本の演歌や童謡だってジャズになります。もちろん原曲のコード進行などをそのまま使っても、陳腐なものになってしまうので、それなりの編曲や改変は行いますが、この素材を使っていかに素晴らしい演奏をするか・・・ということにかなりの比重があるからです。

但し、ジャズ演奏家が好んで演奏する曲というのもあります。素材の中でもグレードの高いものが演奏されます。アメリカの作曲家で言えば、ガーシュインやコール・ポーターは別格として、他はリチャード・ロジャースなどに代表されるミュージカルを担当したどちらかといえば、アカデミックな作曲家の作品が演奏されることが多いです。まあ、これらの作曲家の作品は素材としては高級素材といえます。

ですから演奏に比重を置くジャズの場合は名盤というより「名演紹介」としたほうが的確かもしれませんが、名演=名盤という図式が成り立つので名盤紹介としました。しかもちょっとこだわって、「銘盤」としてみました。「銘」という字には「事物の来歴や人の功績を記したもの」という意味もあるので、良いかなぁ・・・と思います。

これに対してクラシックの場合は、なんと言っても曲です。これが基本になります。書かれた楽譜に忠実に演奏する、これは当たり前のことですが、ここで演奏家の解釈などというちょっと素人には厄介な要素も入ってきます。但し、クラシック音楽の場合、名の知れた演奏家や指揮者、オーケストラであれば、水準を超えた演奏技術や音楽的感性は持っていますから、後はリスナーの好みということになると思います。

クラシックの場合はまず、作品を知るということが肝心だと思います。ですから名曲紹介ということにしました。

ジャズにはジャズ専用に書かれた曲はほとんど無いと言いましたが、ジャズ演奏家のオリジナル作品はジャズのための曲とも言えます。ビル・エヴァンスの「Waltz For Debby」とか変拍子ジャズを作ったデイブ・ブルーベックの「Take 5」、MJQ(モダンジャズ・カルテット)のリーダーのジョン・ルイスの「ジャンゴ」、個性派ピアニストのセロニアス・モンクの「Round Midnight」などは、言わずと知れた名曲だと思います。いずれもピアニストの作品ですが、ピアニストというのは、幅広い音楽的素養を持った人が多いので、曲作りにも才能を発揮できるのだと思います。

今日はそのジャズの名曲「Round Midnight」をマイルス・デイビスの名演奏で聴いてもらいます。

【Miles Davis Quintet-‘Round Midnight 】

曲も良いですが、マイルスのミュートトランペットがなんとも素晴らしい。以前タモリさんが自分で言ってましたが、まだタモリさんがトランペットをやっていた頃の話。先輩から「マイルスのトランペットは泣いてるけどな、オマエのは笑ってる」と言われたそうな(~o~)ちょっと余計なことですが、その後お笑い系に進んで大成功したタモリさんはある意味正解だったのかも(~o~)失礼。

確かに。マイルスのミュートトランペットは聴くものも泣かせてくれるような素晴らしいトランペットです。この時代のマイルスが一番好きという人が多いのもわかりますね。コルトレーンのサックスもいつもながら素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

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