関孝弘さんのピアノリサイタル

関孝弘さんというピアニストのコンサートに行って来ました。関さんというピアニストイタリアで活躍されていて、イタリア音楽にも造詣の深い方です。当日は「横浜に子供のためのホスピス」を設立するための資金を得るためのチャリティーコンサートでしたが、関さん、このようなチャリティーコンサートのようなものにも積極的に参加されていて、このホスピス設立委員会の副理事もされています。

当日の演奏はちょっと変わっていて、普通クラシックの演奏会というと演奏者はほとんど無言、終われば舞台のそでに退散という感じですが、当日のコンサートはご自分でもおっしゃっていましたが、今日は演奏者の私が皆さんにいろいろ曲の合間におしゃべりをしますと言って、気楽にリラックスして聴いてくださいと最初にお話しされました。曲間に話された内容も知らないエピソードなどもあり、とても楽しめました。もちろん演奏も素晴らしかったですよ。

当日の曲目は後に記載しておきますが、中でも興味深かったのが、ショパンが7歳の時に作曲したという遺作のポロネーズ、初めて聴きましたが、7歳でこの作品ですか!というくらい完成度の高い作品。ショパンという人もモーツァルトに匹敵するような天才だったんだなぁ・・・と改めて感心しました。ショパンの作品で有名な「幻想即興曲」という曲がありますよね。この曲、ショパン本人は出版しないでくれと言っていたそうなんですね。なぜか?関さんが自分で弾いて見せましたが、ショパンが嫌いだったベートーヴェンの月光ソナタの第三楽章によく似ているとショパン自身が感じていたらしいのです。このエピソードも初めて知りました。

休憩をはさんで後半に演奏された、レスピーギの「シチリアーナ」という曲。この曲ギターなどで演奏されることが多い有名な曲ですが、リュートのための曲集をレスピーギがピアノ用に編曲したものでした。ピアノ版もなかなか良いですね。関さんの演奏ではありませんが、YouTubeに動画があったので貼り付けておきます。

後もう一つ、関さんが聾学校でコンサートをやった時の話しです。・・・聾学校で音楽?・・・と思いましたが、多少聞こえる人もいるのでまるで無音状態ということではないらしいんですが、この日の演目にもありましたが、ラヴェルの「水の戯れ」を演奏したら、その学校の学生でほとんど耳が聞こえない男子学生が関さんに感想を述べたらしいのです。

その感想というのが「何か水がキラキラと輝いているような音楽が伝わりました」というものだったらしく、関さんもびっくりしたらしいんですが、こういうことってあるんですよね。人は利他的に無心でした行為の中では言葉や実際の音ではなくても感応することがあるのです。この時も関さんの弾くピアノの音が波動としてその生徒の体の中に伝わったのではないかと思います。

そんなこんなで久しぶりに楽しい時間を過ごすことができました。

【演 目】

モーツァルト:バター付パン(一本指のワルツ)

モーツァルト:トルコ行進曲(K.V.331から)

ショパン:ポロネーズ 遺作

ショパン:練習曲集から【別れの曲】op.10-3

ショパン:軍隊ポロネーズ op.40-1

ショパン:ノクターン遺作 嬰ハ短調

ショパン:幻想即興曲 op.66

<休 憩>

ラヴェル:水の戯れ

レスピーギ:シチリアーナ

カゼッラ:野蛮なスタイルで

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