コール・ポーター(Cole Porter)

コール・ポーターといえば、20世紀初頭に活躍したアメリカの作曲家・作詞家としてジョージ・ガーシュインと並び評される大作曲家です。今日はこのコール・ポーターのことを取り上げてみます。
ガーシュインが下町の貧しい家庭に生まれたのと対照的に、ポーターは大富豪の家に生まれ、何不自由なく育ち小さい頃から音楽的素養を身に付け、またその優れた音楽的才能も子供の頃から発揮していました。
コール・ポーターの写真
オマケに秀才で名門イエール大学からハーバード大学へも進み、法律家になるべく勉強もしたようですが、やはり音楽の道への欲求が捨てがたく、その道に進んで大作曲家となったというわけです。ポーターのことを「銀のスプーンを咥えて生まれてきた子」と評した人がいましたが、大富豪の家に生まれ、とび抜けた音楽的才能と優秀な頭脳を持って生まれてきたことから、こう言ったのだと思います。

ガーシュインはクラシックの作曲家としてもアメリカを代表する作曲家ですが、歌曲の詩は殆ど兄のアイラ・ガーシュインが書いていました。コール・ポーターは純然たるクラシック系の曲こそ残さなかったものの、作詞も自分でしていて、その詩の言い回しとか言葉の使い方がとても洒脱で含みを持たせた表現などが高く評価されています。日本人ではよほどの英語力が無いとこの辺の妙味はわからないと思いますが・・・・・

ポーターの曲、有名なものだけでもちょっと挙げてみます。どれも水準を抜く名曲ぞろいですね。ポーターの曲は多くのジャズミュージュシャンや歌手がとりあげていますが、今更ながら素晴らしい曲が多いです。

  • All Of You
  • Begin The Beguine
  • Night And Day
  • You’d Be So Nice To Come Home To
  • Love For Sale
  • Anything Goes
  • So In Love
  • I Love You
  • I’ve Got You Under My Skin

・・・・・等々、枚挙に暇がないですが、その殆どがジャズの定番曲になっていますね。いかに彼の曲が素材として優れているかということでしょう。

今日はその彼の代表作“You’d Be So Nice To Come Home To”
これまた定番中の定番「ヘレン・メリルとクリフォード・ブラウン」の歌と演奏で聴いてください。やっぱり名曲だ!

–Helen Merrill with Clifford Brown–
【You’d Be So Nice To Come Home To】

語りつくされている感もありますが、クリフォード・ブラウンのトランペットが実に生きいきとしていて、いつ聴いても素晴らしい。スコット・ラファロといい、クリフォード・ブラウンといい、20代半ばで他界してしまったのは、ちょっと惜しいですね。

コール・ポーター(Cole Porter:1891年6月9日~1964年10月15日)


ジョー・パス

「ヴィルトーソ」イタリア語で卓越した演奏技術をもつ演奏家のことを
言いますが、まさにこの言葉にふさわしいギタリストが、ジョー・パスです。
管理人の最も好きなギタリストです。

有名な方なのでご存知の人も多いと思いますが、世界の音楽界の中でも屈指
のギタリストだと思っています。クラシックギターの達人は音楽のジャンル
が違うのでちょっと比較にはなりませんが、ジャンルを越えて素晴らしいギタリストです。

超絶技巧に音楽性を兼ね備えています。この人のギターを聴くとそれ程の技巧を感じないのは、当たり前のように本当リラックスして弾いているからなんですね。こんなにすごい人なのに少しも尊大なところがなく、自分のことを生涯「ギターの芸人」と言っていたそうです。
残念ながらもう故人です。

とりあえず、1曲聴いてみましょう。

「All the Things You Are 」オスカー・ハマーシュタイン&ジェローム・カーンという名コンビの作になる有名な曲ですがコード進行が面白く、
頻繁に転調をくりかえす曲なので好んでジャズ系の人が演奏する曲です。

【Joe Pass – All the Things You Are 】

マニアックになりますが、映像付きで見たおかげで発見したんですが、
彼は右手はクラシックギターのように指で弾いてるんですね。
(ジャズやロックは通常ピックで弾く人がほとんどです)驚きました!
だからあの複雑な演奏ができるのだと納得。
途中で超高速のアドリブになるとピックに持ち替えてますが、
それにしてもすごいなぁ・・・と驚嘆しました。
しかも、あのグローブのように大きい左手。あの奏法はあの手の大きさが
ないとできないという気もします。

こちらは、ギター1本、ソロギターによる演奏です。有名な「枯葉」
この曲もジャズミュージュシャンの名演が多いですが、とてもシンプルで
十分なテクニックに裏打ちされた、それでいてテクニックをひけらかす
ことの無い抑えた、音楽性の高い名演だと思います。

【Autumn Leaves – Joe Pass】

ジョー・パスをこれから聴く人のために、最初に聴いてほしいのが
「FOR DJANGO」

ジョー・パスのアルバム「FOR DJANGO」のジャケット写真

ジャズファンにはよく知られている名盤ですが、伝説的なジプシージャズギタリスト「ジャンゴ・ラインハルト」のトリビュートアルバムです。

意外なことなんですが、パスのギターの原点はジャンゴ・ラインハルトなんですね。9歳の頃からクラシックギターを学んでいたパスですが、彼が、ジャズギターにめざめたのもこのジャンゴ・ラインハルトの弾くドビュッシーの「雲」でした。こんな風に弾けたらと毎日磨り減るまでレコードを聴いてコピーしたとのことです。

全編を通してヨーロッパの雰囲気が漂う、素晴らしいアルバムです。
ドビュッシーの「雲」もありますし、MJQのジョン・ルイスの不朽の名作
「DJANGO」も、パスの自作「FOR DJANGO」も素晴らしい演奏です。

コール・ポーターの名曲「Night And Day」はパスのヴァーチュオーゾ
としての面目躍如ともいえる名演。一糸乱れぬアドリブプレイは
さすが!とうならせてくれる演奏です。

このアルバム、ピアノレスのギター2台にドラムスとベースという編成
ですが、セカンドギターを弾いているジョン・ピサノの存在も重要です。
パスのギターを盛り上げるべく、終始控えめにコードとリズムを刻み、
このアルバムでの名脇役だと思います。

もう1枚はジョー・パスの名を一躍知らしめた名盤。そのタイトルも
彼に最もふさわしい「Virtuoso」英語読みなので「ヴァーチュオーゾ」
になっていますが、これまでジャズでソロギターの分野に本格的に
取り組んだ人がいなかった上、ギター1本で素晴らしい技術と音楽性を
表現したパスならではの画期的な1枚です。

まだ、聴いたことのない人は「ジョー・パス」聴いてください。
おすすめです。

曲名当てクイズ

今日ツイッターで次のようなことをつぶやいてしまいました。

次のツイートにはジャズでよく歌われたり演奏されたりする、スタンダードな名曲が
5曲入っています。さて、なんでしょう?誰も参加してくれないかもしれないけど、
ツイッターだから、まっ、いいか(~o~)

スローボートに乗って中国へ行ってしまったあなた、帰ってくれたら嬉しいけど、
帰って来ない・・・私は雨が降ろうが晴れようが、あなたのことを思っています。
でもそろそろあきらめようかな。いつか王子様が現れるかもしれないから・・・
そしたら君は美しすぎて・・・なんて言ってくれるかも・・・

答えです。

スローボートに乗って中国へ=【On A Slow Boat to China】

これは珍しい、ポール・マッカートニーのジャズナンバー。ちょっと
面白いですね。なかなか味のあるヴォーカルだと思います。
「キーはB♭で」なんて言ってるのが面白いですね。

帰ってくれたら嬉しいけど、帰って来ない(と思う)・・・
【You’d Be So Nice to Come Home To】=コール・ポーターの名作。
ヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンのコラボアルバムが超有名です。
アート・ペッパーの名演奏もありますね。

雨が降ろうが晴れようが=【Come Rain or Come Shine】
ジョニー・マーサーとハロルド・アーレンの名コンビの佳曲。
私は、ビル・エヴァンストリオをバックにスウェーデンの大歌手「モニカ・ゼタルンド」
の歌っているものが好きです。

いつか王子様が=【Someday My Prince Will Come】
これはそのものズバリ、邦題がついている有名曲。数え切れないほどの
アーチストが歌い演奏している、ディズニーの白雪姫の中の曲。
作曲者は「フランク・チャーチル」。今回はマイルス・デイビスの演奏で。
3拍子の曲って、ジャズ以外の他のジャンルで演奏されると、ちょっと陳腐な
感じになるのに、ジャズの3拍子はなぜかとても洒落た感じになりますね。

君は美しすぎて=【You Are Too Beautiful】
ロジャース&ハートの名コンビ作の美しい曲。
ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマンのコラボアルバムの中の
演奏が超有名です。確かにこの歌と演奏は素晴らしい。間奏の
マッコイ・タイナーのピアノもシンプルだけど美しいです。

■サービスで写真を載せておきます。

この動画の女性往年のハリウッドの女優さんだと思いますが、
You Are Too Beautiful!!

★追記
最後の動画の女性、とてもお美しいので気になって調べてみたら
やはり、ジーン・ティアニー(Gene Tierney)というアメリカの女優さんでした。
ただ、活躍の場はハリウッドではなく、主にブロードウェイだったようで、
1940年代にはアメリカで最も美しい女優と言われていたそうです。