タイトルに月(Moon)が入っている曲

今日は中秋の名月、しかも今年はちょうど満月だそうです。この次この日に満月になるのは7年後までないということ。というわけではありませんが、今日はちょっとくだけた話題で、曲のタイトルに「月」が入っている楽曲を思いつくままに挙げてみました。管理人の知らない曲は当然入っていません。月にちなんだ曲、かなりありそうですね。

まずクラシック系から。

【ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 「月光」「op.27-2」】

ベートーベン作の有名なピアノソナタですが、このタイトルを付けた人も第一楽章の持つイメージのみで付けたようで。名前はもちろん通称名でベートーベンの死後付けられたものです。素晴らしい曲ですね。ウィルヘルム・バックハウスのピアノ演奏でどうぞ。


【月の光】

ドビュッシーのベルガマスク組曲というピアノ曲集の中の超有名曲なので、知っている人も多いと思います。抒情的で美しい曲ですね。


【荒れた寺にかかる月】

これもドビュッシーの「映像」という作品の第2集に入っている曲。私は、音で映像をイメージさせるというのはあまり好きではないんですが、純粋に曲だけ聴けば良い曲です。しかし、話が脱線しますが、ドビュッシーの作品の中の和音、モダンジャズのピアニストの弾く和音とかなり似ている音がしますが、ジャズピアニストが真似た・・・というより、ジャズも段々と新しい試みがされて、テンションノートなどを多用し始めるとこの時代のクラシック音楽の和声と必然的に似たような響きになってしまうんですね。もちろんモダンジャズはここから更に進展します。ミケランジェリの素晴らしいライブ演奏があります。


【月の光に憑かれたピエロ】

こちらは無調音楽を書いた、アーノルト・シェーンベルクの有名曲。小編成の室内楽を伴奏にした連作歌曲なんですが、全曲聴いてみたのは一度だけです。う~ん・・・・これって、素晴らしい!美しい!心が癒される!と感じる人っているんですかね。まあ、なんでも新しい試みというのはどの世界でも必要だと思いますが、音楽としては本当に楽しめる・・・というものではないような気がします。聴いているとちょっと嫌な感じがしてきます。アナザーワールドの下層世界を連想してしまいます。管理人はこの曲はパスという感じです。

今日のテーマからははずれますが、シェーンベルクで唯一美しい曲だなと思うのは「浄められた夜」「浄夜」ともいいますが、こちらは音楽としてなかなか美しいと思います。

後、シューベルトやシューマンの歌曲に月の付く曲が何曲かあったような気がしますが、今思いだせないのでパス。


【荒城の月】

この曲を知らない人は少ないと思いますが、土井晩翠作詞・瀧廉太郎という日本でもアカデミックな詩人と作曲家による歌曲。日本的な情緒と西洋音楽の技法が独特の雰囲気を作っている曲ですね。この曲も色々なスタイルで演奏されたり、歌われたりしていますが、今日は正統派スタイルでどうぞ。この曲の他にも「月の砂漠」なんて曲もありますが、省略。


次にジャズやロック&ポップス系の曲です。

【Moonlight Serenade】

こちらはスイング時代のジャズの名曲。スイングジャズの時代の有名バンド「グレン・ミラー楽団」を率いていたグレン・ミラーの作った名曲です。グレン・ミラー楽団のバンドテーマにもなっていました。芸術は難解なものがレベルが高いなんて思っている人も多いかもしれませんが、前述のシェーンベルクのピエロと比べたら、なんと心地良い音楽でしょう。こういう多くの人が楽しめる、癒される音楽を作った人の方が、人間の生き方としては利他的な行為をしているとも言えるのです。


【Blue Moon】

この曲はいろいろな人が歌い演奏していますが、作者は数々の名作を生み出しているアメリカを代表する作詞家と作曲家のロレンツ・ハートとリチャード・ロジャースの名コンビが作った曲です。

歌っている歌手だけでもジャズ系の歌手からポップス系の歌手まですごい数です。ビリー・ホリデイ、ナット・キング・コール、フランク・シナトラ、ジュリー・ロンドン、エルビス・プレスリー等々、キリが無いですが、管理人の愛聴盤にも入っているジュリー・ロンドンの歌でどうぞ。


【Moonlight In Vermont】

1943年頃の作ですが、ヴァーモント州の美しい景色の情景描写から最後は男女の愛の契りで終わっている、ちょっと珍しいラヴソング?ですが、どちらかというとヴォーカルよりも多くのジャズメンにインストルメンタルで演奏される曲です。ナット・キング・コール・トリオの演奏で、これはコールの素晴らしいピアノのみ。歌は入っていません。


【It’s Only A Paper Moon】

1933年に、Harold Arlenが作曲し、作詞Billy Rose とE. Y. Harburgという人の共作で作られた曲です。ペーパームーンとはまさに紙のお月様ですが、当時のアメリカでは縁起物のようで、この上に座ると願いがかなったりするとして人気があったものです。この曲もベニー・グッドマンやナット・キング・コール、エラ・フィッツジェラルドや、日本では美空ひばりさんも歌っています。数多くの演奏家や歌手にカヴァーされている、ジャズの定番ともいえる曲ですね。なぜか気持ちがハッピーになる曲です。管理人もカラオケでよく歌います(もちろん下手です)(^0^)

今日はやはりこの曲ならこの人かなぁ~というナット・キング・コールの歌でどうぞ。さすが、自由自在という感じ、上手いですね!


【ミスタームーンライト】

ビートルズが「Beatles For Sale」というアルバムの中に収録した曲。オリジナルではなく、ロイ・リー・ジョンソンという人の作った曲をカヴァーしたものですが、まるでオリジナルのように見事に変身させています。もちろんこれを歌ったオリジナルのR&B系の歌手のものより大ヒット。ジョンのオリジナルのように感じてしまいます。本当にビートルズというのは、さほど有名ではない曲をまるで自分たちのオリジナルのようにしてしまうカヴァーの名人でもありました。まあ、前回の記事で取り上げたジョージ・マーティンの功績もあるとは思いますが。

動画はそのビートルズの歌と演奏です。


【ムーン・リバー】

オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」の主題歌となった曲として有名ですが、曲はその少し前に作られています。作詞ジョニー・マーサー・作曲ヘンリー・マンシーニ。映画ではヘップバーンが囁くように歌っていたのが印象的です。この曲も色々な人が歌っていますが、今日はそのヘップバーンの歌と映像でどうぞ。なかなか味のある歌唱です。この頃のオードリー、やっぱり美しい!


【Fly Me To The Moon】

超有名曲を忘れるところでした。

月に因む曲でこの曲を忘れるとは・・・

熱烈なラヴソングなんだけど、なぜ、英語の歌詞というのは詩的に感じるのかなぁ・・・日本語でこんなこと言ったらちょっと気恥ずかしいと思うんですね。それにしてもこの曲色々な人がカヴァーしています。いわゆるスタンダードと言われる名曲です。バート・ハワード(Bart Howard)という人が詞も曲も書いたものですが、最初原曲は3拍子でした。フランク・シナトラが歌って大ヒットしたこのバージョンから4拍子の編曲が多くなりました。

こういうクラシック以外の音楽というのは、同じ曲を歌いあるいは弾いても、まるで違うものになります。そこがまたクラシック音楽とは違う面白さでもあるのですね。


【Polka Dots And Moonbeams】

Jimmy Van Heusen(作曲)とJohnny Burke(作詞)の名コンビによる名曲。ポルカ・ドッツいわゆる水玉模様ですね。水玉模様の服を着た少女と月の光の下で出会う・・・というような歌詞の曲ですが、とてもロマンティックな甘い旋律の曲です。この曲は歌物よりもインストゥルメンタルの演奏のほうが多いような気がします。ビル・エヴァンスとウェス・モンゴメリーの名演、どちらにしようかと思いましたが、ビルのピアノにしました。ビルのピアノは甘さに流されない清々しさを感じさせるピアノです。

もちろん私もこのCDは所有していますが、録音が悪いのが難点。チャック・イスラエルスのベースもなかなか良いです。

フリードリッヒ・グルダと音楽の垣根

フリードリッヒ・グルダといえば、20世紀を代表する巨匠といえるピアニストですが、今日は、このグルダと音楽のジャンルについて、管理人の思うことを書いてみたいと思います。

グルダを知ったのは、管理人が大人になってからピアノを習い始め、ベートーベンのピアノ・ソナタの演奏をグルダのピアノで聴いたのがきっかけです。もちろん生ではなくレコードです。グルダというと「ジャズなどもやっていたちょっと変わったピアニスト」という認識の人も多いかもしれませんが、それくらい彼がジャズにはまっていたということなんだと思います。グルダがジャズ演奏をするというのを知ったのは、グルダのベートーベンを聴いた後でしたが、へ~、マジでジャズをやるピアニストもいるんだと感心しました。もちろんグルダの弾くベートーベンも素晴らしく、感動しました。

1970年代にはグルダは本当にジャズに転向しようと思った時期もあるらしいんですが、周囲の強い反対もあって、両立しようということになったようです。ジャズというと今だに偏見を持っているクラシックファンも多いですが、さすがにプロの演奏家には最近ではそういう人も少なくなってきているようです。

確かにその昔デキシーランドジャズやスイング時代の演奏家はクラシックの演奏家と比較したら技術的にも音楽的にもレベルの差は格段にありましたが、(デキシーランドジャズやスイングジャズが良くないと言っているのではありません)、現代のジャズ演奏家のトップクラスの人たちは素晴らしい音楽性と技術を持っています。また最近では日本の若手ジャズミュージシャンは特に著名ではなくてもプロとして活躍している人たちは皆高い音楽性と技術も持っています。
これは戦後日本が高度経済成長をして、音楽の道に進むにしても正規の音楽教育を受けられるようになったからだと思います。彼らは皆既存の西洋の古典と一応クラシックの音楽理論を身に付けたうえで新しい音楽に挑戦しているので、基礎がしっかりしています。

昔の1950年代の名手と言われるジャズベーシストなどでも、若干ピッチが甘いかなと感じる演奏もあります。でも今は普通に聴きに行けるジャズのライブハウスで演奏している若手ベーシストなどを聴いても、ものすごくピッチが正確です。これはあたりまえのことなんですが、基礎をしっかりと身に付けているからだと思います。

話が脱線してしまいましたが、これは以前書いた記事にありますが、海外のオケに入って活躍している日本人の演奏家が、たまたまキース・ジャレットの弾くバルトークのピアノ協奏曲を生で聴いて、あの難曲をあれだけ弾けるとはすごいと感嘆したということですが、これも一種の偏見ですよね。ジャズ・ピアニストにクラシックの難曲など弾けないだろう・・・・・という思いが、こういう発言になるのだと思います。まあ、キース・ジャレットやチック・コリアというピアニストは単にジャズピアニストという狭いジャンルでは括れない音楽家ともいえると思います。

逆にジャズ演奏家の方がこの辺はこだわりが無くて、気楽にクラシック曲も演奏しているのだと思います。チック・コリアにしてもそうですし、最近では日本のジャズピアニストの「小曽根真」さんも東京フィルとモーツァルトのピアノ協奏曲台27番を演奏して話題になりましたが、これからはどんどんこのジャンルの垣根という、ちょっと厄介なものを取り払って新しい音楽の試みもして欲しいと思います。

グルダの話から、またまただいぶ話が脱線してしまいましたが、グルダという人は、感性がクラシック音楽だけに飽き足らず、新しい音楽の試みに挑戦するという革新的な感性の持ち主であったということなんですね。管理人もいつも言っていますが、事、音楽に関しては貪欲な感性(笑)の持ち主なので、あらゆる音楽を聴いて楽しんでいますが、グルダも古い音楽から現代ものまでなんでも弾いちゃうというすごい人です。少し前にグルダの演奏会の様子を収録した別な動画を見ましたが、なんと「クラヴィコード」を弾いていました。しかも大きな演奏会場ではあの小さな音のクラヴィコードでは聴こえないので、自分でPAの音を調節したりして、この大胆でこだわりのないグルダの音楽に対する貪欲さにエールを送りたいと思います。残念ながらもう故人になってしまいましたが、グルダの音楽に対する姿勢を後進の音楽家も見習って欲しいものです。

つい先日ツイッターでも紹介しましたが、グルダのジャズピアノをレクチャーしている動画と、チック・コリアと共演している動画を貼り付けておきます。

こういう貴重な画像と演奏が見られる、このYouTubeというサイトを作った、Googleさんには感謝ですね。レクチャー版はドイツ語なのでよくわかりませんが、トニック、ドミナント、サブドミナントなどというのはちょっと聞きとれて、それを実際に弾いてみせるのでよくわかりますね。

チックとの共演のほうは途中でグルダがピアノを弾くのを止めてしまいますが、その後のチックのピアノがとても素晴らしい演奏です。音楽って本当に良いですね。3度の飯とどっちが好きかと問われても、まあ3度の飯には負けてしまいますが(^o^)音楽って人間の発明?(実は人間が発明したのではなく、すでにどこかに存在しているらしい物をこの物質世界に持ち込んだ(誰が?)という説もありますが、ちょっとこの話は当サイトの趣旨から逸脱してしまうのでこれ以上はノーカットです)したものの中でも特に素晴らしいものですね。

Chick Corea & Friedrich Gulda-2 Pianos Jazz Improvisation

今日も管理人の長文を最後まで読んでくれた方には感謝します!

ひさしぶりに第9の生演奏を聴きました

はじめに。
今日の記事は何年か前に、管理人の別なブログにアップした
記事の転載であることをお断りしておきます。

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日付が変ってしまったので昨日ですが、
ひさしぶりにベートーベンの第9交響曲の生演奏を
聞きました。

川崎のミューザ川崎という最近できたホールで、
12月20日18時開演。
東京交響楽団 指揮は大友直人氏でした。

なぜ、年末になると第9をやるのか不思議ですが、まあ
恒例の行事のようになっているので、これを聞くと年末に
なったと感じる人も多いのでは。

この曲、今までに何度生演奏を聴いたか思い出してみたら
今日で6度目。ひとつの曲を生演奏でこんなに聴いたのも
珍しいです。何度聞いても感動的な曲ですね。
ベートーベンの最大傑作のひとつでしょう。

音楽をことばで語るのは隔靴掻痒という感じで
あまりすっきりしないので多くは語りませんが、
最後のコーラスの長い継続音の部分など、音のカーテンに
包まれた感じでなんともいえないカタルシスを感じます。

それとこの曲の素晴らしいのは第3楽章。
この緩序楽章にくるとこっくりこっくりする人が多いんですが、
まあそれほど心地よい音楽だということでしょうか。
三楽章はベートーベンの感性の素晴らしさを遺憾なく
発揮したものだと思います。

それともう1点、ゲストのソロ歌手でソプラノは
佐藤しのぶさん、歌のうまさは文句なしですが
相変わらず華やかな美貌でみとれました。
本当に舞台栄えのする方ですね。

年末の宵、感動の時間を味わいました。
いつも言っていますが、
音楽はやはり生演奏が最高です。

以下は、今日書いた追記です。

YouTubeで件の第3楽章探しましたが、4楽章はたくさんあるんですが
良い動画(演奏)のものはあまりありませんでした。その中で
選んだのが次の演奏ですが、埋め込みコードが無かったので直リンク
です。良かったら聴いてください。

ベートーヴェン 交響曲第9番 第3楽章/秋山和慶 指揮 東京交響楽団